矢野酒造株式会社は、佐賀県鹿島市にある創業1796年(寛政8年)の老舗酒蔵で、200年以上にわたり酒造りを続けてきた蔵元です。その歴史と酒造りの特徴は、地域性・手仕事・革新性の三本柱で語ることができます。

歴史

  • 創業:1796年(寛政8年)、佐賀県鹿島市にて創業。現在の代表は9代目・矢野元英氏。
  • 地域性:鹿島市は多良岳の伏流水と佐賀平野の良質な米に恵まれ、有明海の海運も活用できる酒造りに適した土地。
  • 蔵の規模:年間製造量は約350石(約35,000本)と小規模ながら、丁寧な手造りを貫いている。

酒造りの特徴

手仕事へのこだわり
  • 杜氏と蔵人が中心となり、麹づくりなど重要工程は手作業で実施。
  • 小ロット生産に対応し、顧客ニーズに合わせた酒造りが可能。
品質重視の姿勢
  • 平成16年に「純米酒宣言」を行い、純米酒中心の製造体制へ移行。
  • 全国鑑評会やコンテストでの受賞歴も多数あり、酒質向上に成功。
革新と挑戦
  • 新型自動醪搾機(薮田式)を導入し、酸化臭の抑制や搾り時間の短縮を実現。
  • 熟成酒や発泡タイプなど、新しいスタイルの日本酒開発にも積極的。
味わいの傾向
  • 佐賀県の酒に多い甘く濃醇なタイプとは異なり、矢野酒造は「透明感」「軽さ」「すっきりとした辛口」が特徴。

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