精米歩合とは、日本酒造りに使う米をどれだけ磨いたかを示す数値です。
数値が低いほど雑味が少なく華やかな香りが生まれ、
高いほど米の旨みやコクを活かした濃厚な味わいになります。
例えば精米歩合60%なら、玄米の40%を削り、残り60%を使用しているという意味です。
精米歩合の基本
- 定義:玄米を精米した後に残った白米の重量 ÷ 精米前の玄米重量 × 100。 → 玄米100gを精米して60g残れば精米歩合60%。
- 読み方:「せいまいぶあい」と読みます。日本酒ラベルに必ず記載される重要な情報です。
精米歩合と味わいの関係
- 数値が高い(例:80%) → あまり削っていない。米の外側にあるタンパク質や脂質が残るため、旨味やコクが強く、濃厚で複雑な味わい。
- 数値が低い(例:40%) → よく削っている。米の中心部「心白」のでんぷん質が主体となり、雑味が少なく、フルーティで華やかな香り、すっきりした味わい。
精米歩合と特定名称酒
国税庁の基準では、精米歩合は日本酒の分類に関わります。
- 純米大吟醸/大吟醸:50%以下
- 純米吟醸/吟醸:60%以下
- 本醸造/純米酒:70%以下(ただし純米酒は現在規定なし)
ポイント
- 精米歩合が低いほど「高級酒」とされやすいが、必ずしも美味しさの基準ではない。
- 技術の進歩により、精米歩合が高くても雑味の少ない酒が造れるようになっている。
- 「精米歩合=磨き残した割合」「精白率=削った割合」と逆の意味を持つので混同に注意。

